soraの日記

統合失調症を抱える患者の備忘録

もっとフツーが良かった。

 もっとフツーの暮らしがしたかった。
 もっとフツーが良かった。
 多くの人が気がつかないまま通り過ぎるように
 もっとフツーの、どこにでもある
 よくあるような景色の中で
 いたかった。
 特別なものなど、何もいらなかった。
 ただ、ただ、フツーが良かった。
 誰もが同じ人生を歩むわけじゃないけれど
 ありきたりで良かった。
 千の褒め言葉よりも、万の感嘆よりも
 ただ一つの、あたたかい手が欲しかった。
 迷い悩むときに、
 その手が背を軽く叩いてくれたなら
 それだけで良かったのに。
 もっとフツーで良かった。
 ただ一つの手は、手に入らない。
 それは私のものではないから。